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肥前陶磁器あれこれ~

オールド香蘭社、オールド深川、古伊万里、平戸焼などを集めています。

 

これは何でしょう? 

ブログに飽きたかなぁ~、などと思っているときに限って、
ブログのカウンターの数が普段の倍(か3倍)くらいになり、
やっぱり続けようかなぁ、と思う今日この頃。

今日は、とっておきのお皿をお見せしますが、
ちょっと趣向を変えてみようと思います。

当サイトにお越しの皆様、クイズの時間ですぞ。

あ、答えをまだ知りたくない方は、くれぐれも画像をクリックしないように!
ちなみに、画像をクリックしても大きくなりませんので、あしからず・・・・
答えは、このブログの最後にお知らせします。

さてこのお皿、何だと思いますか?

kameyama 1

染付皿で、7人の唐子が勉強したり遊んだりする姿が描かれています。

パッとみて、エ?なに、これ?と思った方も多いことでしょう。
どうですか?素性がすぐにお分かりになりますか?

有田?と思った方、まぁ、妥当なご意見ですね。
でも、ちょっとまってください。
こんな有田、見たことありますか?
特徴のある絵付けです。
所謂18世紀から19世紀にわたり流行った中国の影響を受けた
有田ではないか、と思う方もいらっしゃることでしょう。

あるいは、繊細な人物の絵付けを見て、19世紀前半から中期の
有田の七賢人の染付などを思い出された人もいるかもしれませんね。

kameyama 2

近影。

さて、ここで唐子、と聞いて、肥前陶磁器に詳しい方は、「平戸?」と思われるかもしれません。
至極当然です。

通常、唐子、と言えば、平戸(三川内)焼ですね。
三川内では、献上手に描かれる唐子の数は、
相手の地位によって決まっていたそうです。(尤もこの説には異論あり、ですが)

ひっかかるのは、所謂平戸の唐子は、非常にスタイライズされていて、
見るからに、写実的ではありません。
このお皿の唐子は、どちらかというと丁寧に描かれた一枚の絵のようです。

kameyama 4

もう一つ、このお皿の最大の特徴は、呉須の発色です。
こんな発色の呉須をみたことがありますか?
19世紀中期から幕末にかけての有田産には、
このような発色の呉須をつかったものはありません。
有田の呉須は、もうちょっとどす黒かったり、妙に濃かったり薄かったり。

19世紀の平戸の呉須は、薄い発色の物が多いです。

普通の呉須よりも、より明るい発色で、非常に澄んだ色あいです。
独特の発色を見て、ベロ藍の類?と思われる方もおられるかもしれませんが
ベロ藍の下品さはありません。

有田、平戸以外の可能な選択肢は、あとどこが残っているでしょうか。

kameyama 11

裏は、このようになっています。

平戸焼に負けず劣らずの白磁です。
上質の陶石を使っていることにまちがいはありません。

kameyama 12

そして、銘。
松茂堂竹芭製。

松茂竹芭?
竹苞松茂という意味で使っているのでしょうか。
ちなみに、竹苞松茂というのは、新築の家を祝う時に使う言葉で
家の土台は竹が生えたように堅固で、
上の部分は松が茂っているように立派だという意味です。

しかし、この銘は漢字が異なります。
竹芭・松茂というのは何なのでしょう。

ここまで読んで、「中国の皿か!」と思った方は素晴らしい!
竹芭松茂というのは、実は清時代に宮廷画家によって描かれた
故宮に収められている有名な山水画の名前なんです。

でも、なぜ故宮にある山水画の名前を、皿の銘として
使っているのでしょう?
そもそもこの皿の作者は、なぜ故宮のこの絵画のことをしっているのでしょう。

このお皿、有田のようで有田でない。
平戸のようで平戸でない。
中国のもののようで、中国のものでない。
(私はチャイナのコレクターではありません・・・)

さて、気になる答えはこちらです。

みなさんの予想はいかがでしたか?

肥前陶磁器の世界は、まったく複雑怪奇なラビリンスです・・・

次回、このお皿についてもうちょっと説明します。

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Comments

Michnoskiさん、こんにちは^^

勝手なお願いですが、このブログは是非続けて頂きたいです!
伊万里や平戸焼の事とても勉強になりますし、特にアメリカで発掘(購入)された江戸~明治時代の素晴らしい磁器の数々、とても興味がそそられます。
また焼物のみならずアメリカの文化や歴史の話、食べ物の話、色々と興味は尽きません!Michnoskiさんの文章力も素晴らしいですしね(^○^)
お忙しい方みたいなので、今のペースとまでは言いませんが、1-2ヶ月に1回でもアップして頂ければ(笑)

さて、今回のお皿ですが、唐子の絵を見て平戸、それも広田焼だと思いました。
江戸後期~明治中頃まで操業していた現佐世保市広田町に在った民窯ですが、そこで造られた唐子の雰囲気、特に顔の丸みや表情が似てたんです。
ただやっぱり呉須の色合いは違いますね・・

しかしこれが亀山焼だとは考え付きませんでした。びっくりですが、答えを聞いた後ではなるほどねーと思ってしまいました^^

唐子くん #- | URL | 2015/04/15 05:57 [edit]

唐子くん様

いつも、コメントありがとうございます。
また、ブログ続行の激励(?)もありがとうございます。
遅筆ですが、なんとかアップしていきたいと思います。v-14

それにしても、三川内に広田窯というのがあったんですね!
九陶の近代陶磁器銘款を早速調べてみましたが
見つかりませんでした。なんというディープな情報源でしょう・・・
広田焼の窯は、三川内(早岐!!←出生地です!)に窯跡があるだけ
なのだそうですが、もうちょっと調べてみたいと思います。
他にも、まだご存知の情報がありましたら、是非教えてください。

さて、この亀山焼ですが、これと同じ図柄(全く同じ)のテュリーンを持っています。
しかし、銘がないばかりか、呉須の発色が幕末の有田の磁器とよく似ています。
次回、もうちょっとこのお皿について、亀山ファンが聞きたくない事を書きたいと思います。
乞うご期待(?)

Michnoski #- | URL | 2015/04/15 18:01 [edit]

Michnoskiさん

食い付いてきましたね!(笑)

広田窯は、戦国時代に築城された広田城跡地内にあります。このお城は敵対する大村氏に対する松浦家の最前線の基地として建てられたようですね。事実何度かここで戦も行われています!一国一城令にて、江戸初期頃には既に廃城となったようですが、この辺は検索して頂くとより詳しい説明が見つかると思います。幕末その跡地を利用して登り窯を2つ建てたようですが、一体誰が建てたのかなどは自分もリサーチ出来ていません(笑)

実は地元の骨董商の人なども広田焼???てな感じで、ここの存在はなかなか知られていません。お!これ広田焼!と絵付けで識別出来る人となると皆無では?と思います。
自分は野田敏雄さんという方が出された平戸焼の本で初めて見た様に記憶しています。

現在、広田城跡及び窯跡は宅地造成にて破壊され見るも無残な姿ではありますが、それでもまだうっそうとした森の中に半分は残っています。辺り一面陶片や窯道具が散乱していて、ここで汗水垂らしながらふんどし一丁でせっせと器を焼いていたであろう広田職人に思いを馳せると感慨深いものがあります^^

茶碗や大皿、猪口など完品に近い物も落ちていてびっくりしますが、絵付けはまるで初期伊万里みたいにボッテリしていて、とても精巧な平戸焼とは思えぬ物も多いです(笑) そら焼け!そら売れ!で造られた時代のものですからね^^
ただ、見事な龍文の絵柄の陶片などもあり、油断がなりません!
江戸期の上手だと思いますが、もしかしたら外部から持ち込まれた可能性もありります・・・
唐子は顔が丸いのが特徴で、みな漫画風ですね。

Michnoskiさんもこちらに来られる時は立ち寄られてはいかがですか?
ここまで陶片がゾロゾロ出てくるのは、全国でもここ広田だけではないかと思います。尤も盗掘してしまうとお縄になりますので見てるだけになりますが(笑)
掘るともっと凄いのがザクザク出るんでしょうけどね^^;
行政は全く保全をしていませんので荒れ放題ではありますが、それゆえ雰囲気は出ていますよ^^

長文失礼しました。


唐子くん #- | URL | 2015/04/16 02:32 [edit]

唐子くん様

おお~、すごい!v-12
三川内の情報に相当お詳しいようですね~。
すごすぎます・・・・
平戸ファンを気取っていますが、実は野田敏雄氏のあのバイブルを
まだ持っていません(涙)お恥ずかしい限りです・・・

早速ググッてみたら、広田焼の窯跡のようなものが
住宅街から離れたところにあるようですね。
それにしても、未だに陶片が出てくるとは・・・・
しかも、波佐見っぽい絵付けのものがありますね。

実は、先日近所の骨董屋で卵殻手の唐子の
カップを購入しましたが、明治頃のもので
雅松の献上手の画風とはまた異なる、漫画風の唐子チャンでした。
こっちもそのうちアップしますね。

平戸焼も、有田や波佐見や瀬戸に押されて、明治以降は
苦労したようですね。イギリスやアメリカ、オランダにかなり
輸出していたようですが、見る限り、質はピンキリです。
しいて言えば、イギリスに輸出したものには、質の高いものが多く
里見さんやら、今村さんなどの献上手に関わった職人さんが作ったものがあるかな、という
印象を受けました。

次回帰国したには、早岐で〇龍ラーメン食べて、広田窯跡をめぐる散歩でもしますかね・・
佐世保もまたたのしv-10

貴重な情報、ありがとうございました!

Michnoski #- | URL | 2015/04/16 18:40 [edit]

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