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肥前陶磁器あれこれ~

オールド香蘭社、オールド深川、古伊万里、平戸焼などを集めています。

 

色絵花草瓶文碗 輸出伊万里 カップとソーサー 

前回の出島、もとい“デシマ”に続き、今回も輸出古伊万里を紹介したいと思います。

export 1

染錦と呼ばれる、いわゆる古伊万里様式はVOC(東インド会社)を通して
ヨーロッパへと輸出され、西洋に“Imari”の名前を広めることになりました。

export 2

この絵付け、所謂 ”輸出古伊万里”ですね。
染付の上に、赤と金で上絵付けしております。

製作された時代は元禄、と言いたいところですが、おそらくもうちょっと新しいものだと思います。
たぶん、1700-1720年頃のものでしょう。

まず元禄時代のものと比べると、呉須の色合いが異なります。
実は最近、元禄時代のカップとソーサーを手に入れたのですが、
呉須を比べた時に、元禄時代のもののほうが
なんとも澄みきった色をしています。
過去にこの時代の国内用色絵皿輸出用水差、そして輸出用染付芙蓉手皿などを
このブログで紹介しました。どれも同じような発色です。
これらの元禄時代に造られたものと比べると、こちらのカップの
呉須はちょっと暗くて濁ったような色合いです。

export 3

呉須の色合いだけでなく、違いはその質感にも表れています。
元禄時代に造られたカップは、手に取らずとも質の高さがわかるほど秀逸です。
300年以上も昔のものなのに、手に取ると今まさに窯から出てきたような質感。
(いや、先月中国のどこかの窯から出てきた贋作とは違いますぜ・・・)

呉須の色合いや質感などは、他の追随を許しません。
肥前陶磁器の長い歴史の中でも、元禄伊万里とよばれるこの時代に造られた
器はなにやら神がかった代物です。

その元禄時代からほんの2-30年後に造られた輸出用カップはまぁ、凡庸。
ご覧の通りです。

export 4

・・・とさんざんけなしてみましたが、そうは言っても
このカップとソーサーだって、ヨーロッパの裕福な人たちの
食卓を彩ってきたんでしょうけどね・・・・

export 5

このカップの出所は、もちろんオランダです。
輸出古伊万里は、基本オランダから出てくるものですが、
時々300年物の古いものでも、イギリスから出てくることがあります。
出てくる先は殆ど全てが、イギリスの港町。

VOCがスパイスなどを運んでヨーロッパへ戻ったときに
それをイギリスなどに売りさばいていたそうです。

スパイスなどとともに、イマリの食器は良く売れたのだそうですよ。

このような事情から、この手の骨董は殆どがアムステルダム近辺の都市と
その対岸のイギリスの港町から出てきます。

値段はいろいろですが、これくらいの小さなカップとソーサーは
かなり出回っていたようで、今日でも骨董屋でよくみかけます。

値段も、まぁそんなに高くはありません。

export 6

実は、この冬日本に里帰りの折に
念願の有田にある源右衛門窯を訪れ、
古伊万里資料館を見せてもらいました。

export 7

このブログを読んでくださる皆さんがご存知かはわかりませんが、
有田の大きな窯元はそれぞれが、古陶磁を集めた小さな美術館をもっています。
有田に行った時は、この古陶磁美術館を訪ね歩くのが楽しみの一つなのです。

export 8

今回伺ったのは、源右衛門窯さんでした。評判どおり、そのアーカイブの内容の素晴らしいこと!
ここにあるものを展示するだけで、大都市の美術館で古伊万里の展示会ができるのでは
ないでしょうか?

そのコレクションの多くは、NYのメトロポリタンで見かけたものばかりでした。

そして、この小さなカップとソーサーと良く似たものも、隅のほうに飾ってありましたよ。
源右衛門コレクションの中では、あまり重要なものではなさそうでしたが
見つけたときは、なんとなく嬉しかったです。

おお!あの源右衛門窯の資料館にあるものと同じようなものが家にもある!

・・・というあの興奮。

export 9

ちなみに、源右衛門窯のアーカイブにはあの出島皿もありましたよ。

・・・すごいなぁ・・・・源右衛門窯・・・・・

皆さんも、もし有田に行く機会があったら、ぜひ源右衛門窯にも足をお運びになっては
いかがでしょう?

資料館だけでなく、もちろんお店のほうも素晴らしい食器がたくさん置いていますよ。

見ていると、買いたくなってしまいます・・・・

export 10

ちなみに、そのあと深川製磁にいったら、こちらにもアーカイブがあったので
見せてもらえないか、頼んでみました。

すると・・・・

予約をしないとできません

とのこと。

帰国までまだ時間があったので、また有田にきてもいいかな、と思い

「どれくらい前に予約すればいいですか?」と聞くと

「え?ちょっとまってください・・・」といわれ

「たぶん・・・2週間くらい前です・・・」と言われました。

っていうか、たぶん2週間って・・・なんじゃそら?

export 11

普段から、こういう要請がないのが ありあり。
断るにしても、こういうのはちょっとなぁ・・・・・

余計なお世話かもしれませんが、有田の深川本店まで買い物に来る人の中には
旅行者も結構多いと思うんですが、そういう深川ファンのためにも
アーカイブは気安く見せるようにしたほうが良いのではないかな、と思います。

アーカイブをみると、ますます作品に見せられて、売り上げにも貢献すると思うんだけどなぁ。

export 12

念のために言っておくと、深川本店はこんなかんじでしたが
西有田にあるチャイナオンザパークは、同じ深川製磁でもすごく感じがいいですよ。

いついっても、店員さんは感じが良くて、社員教育が行き届いているな、と感心します。

チャイナオンザパークには、深川忠次時代の物もディスプレイしてあって
お薦めです。器を堪能したら、二階でお茶でもしてはいかがでしょう?

と、なんの話をしているんだか・・・・・

ああ、輸出古伊万里でしたね。

いや、まぁ古伊万里収集も楽しいですが、私は平戸ファンなので
平戸の話じゃないと、イマイチ乗ってこないなぁ・・・・

・・・・というわけで、次回は古平戸の細工物を紹介します。

最近平戸買い物ラッシュなんでね・・・・・


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