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肥前陶磁器あれこれ~

オールド香蘭社、オールド深川、古伊万里、平戸焼などを集めています。

 

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古伊万里 地図皿 (天保年製) 

染付山水丁子風炉以来、紹介する骨董のコレクションの中でも小物が続いたので
今日は一つ、誰でも知っているアノお約束の品を・・・・

ご存知、古伊万里(と呼んで良いものか?)天保年製の地図皿です。

map plate 1

日本に里帰りして、骨董屋さんや学芸員さん、窯元さんやコレクターさんたちと話をするときに
この皿の写真をみて、皆まず第一声は同じです。

”これは贋物・・・・・ん・・・・?・・・・じゃなさそうですね・・・・”

誰もが知っているこの地図皿。
天保時代の有田のベストセラーだったようです。

大英博物館にも一つ、オーストラリアの博物館にも一つ、というように
あちこちに出回っております。なんでも鑑定団にも出たそうですね。

日本でももちろん、あっちの骨董屋さんにもこっちの骨董屋さんにも置いています。
話によるとお値段は大体20万から40万くらい。
天保のものなので、陶土も呉須も粗悪なので美術品としての価値はないのですが
天保という時代を反映するという意味では、面白い収集品として価値があるのでしょう。

人気の皿なので、時代を問わず沢山のコピーが出回ったようです。
メイドインチャイナから、新旧の復刻版まで、すごいですね。

この地図皿、私はアメリカの中西部のディーラーから購入しました。
大体、この手のものは通常東海岸のニューイングランドかフロリダから出てくるものですが、
日本は大戦後はアメリカに占領されていたので、どんな田舎でどんな骨董が出てくるかわからない、
という面白さはあります。

map plate 2

古地図を描いたものですので、当然北海道はありません。
蝦夷、とだけ書かれてあります。

皿の中央には、世界の中心、天子様のおわします平城京が・・・・
いや~、本当に皿のど真ん中なのですよ。

型押しで造ってあるので、凹凸があります。
飾り皿なのでしょうね。
信濃や飛騨の辺りは微妙に型が盛り上がっていますが、
有田の職人さんはどこでそんな地理の知識を得たのでしょう・・・

九州は地元だからなのか、気のせいか名称が細かく書かれています。

天領である長崎と幕府高官になる登竜門であった唐津城の名前がわざわざ付いているのは
このあたりの地政に詳しい佐賀藩の意識の表れでしょうか。

map plate 3

斜めから写真を撮ってみましたが、型押しの部分わかりづらいですね。

map plate 5

こっちのほうがわかりやすいかな?

map plate 6

古地図というのは、見るだけでも面白いものです。
私は歴史物の小説が好きなのですが、この地図をみながら
フムフム・・・備前はここか、とか、近江の隣は美濃なのか、とか
勉強したりして・・・・

九州の出身なので、備中とか播磨とか言われるとなにがなんだかわからんのです。

この地図皿、おもしろいのは日本の古地図の他に、朝鮮や琉球、
そして想像上の国が描かれていることです。

小人国。
想像上の国です。松前の北方、蝦夷地の近くにあると思われていました。
江戸時代見世物になった一寸法師は、この想像上の土地、小人島から
つれてきたと言うふれこみだったそうです。

map plate 7

朝鮮。

map plate 8

女護国。

三蔵法師の大唐西域記に記される、羅刹(鬼)女の国だそうです。
セイロン島の建国にかかわる伝説のもととなった国なのだとか。

かいつまんで話すと、羅刹国の話はこうです。
ある僧侶が500人の商人とともに、羅刹女の住む国に漂着します。
あっという間に人間を食い散らかす鬼女から命からがら逃げ出すものの
戻った国では誰一人その話を信じてくれません。

そうこうするうちに僧侶を追いかけてきた鬼女に国の者は食べられてしまいます。
僧侶はついに女護国に逆に攻め入り、鬼女を倒してそこの主になるという物語。

この話、なんだか桃太郎の話に似ていませんか?
女護国が鬼が島と重なるのは私だけでしょうか。

ともあれ、こんな国が地理が知られなかった昔、人々の想像を掻き立て
あたかも存在するかのように古地図に描かれているのは興味深いことです。

map plate 9

琉球。

map plate 10

裏には、天保年製、と書かれています。
年製の部分の漢字がうろ覚えっぽいところが笑えます。
地図の文字はきちんと書かれてあるのと対照的です。

map plate 11

実はこの地図皿、当時は国内だけでなく輸出用にも海外にかなり出回っていたそうです。

天保といえば、日本人にとっては真につらい時代でした。
度重なる飢饉、災害のみならず、外国からの圧力がかかるのもこのころです。

鍋島藩の藩政にしても、財政は苦しく、藩主自ら改革に乗り出さねばならぬ始末でした。

このお皿も、そんな苦しい時代を反映しています。
陶土の質も、他の幕末のものよりもかなり悪いのは一目瞭然です。
呉須の色もぱっとしません。

map plate 12

写真でみるとそうでもないですが、実物はもっと全体的にくすんだ感じです。
呉須の色も、写真だといい色ですね。
実際はこんなに綺麗な発色ではありません。


ん?
この地図皿、フォトジェニックなんだな?

写真写り良すぎます・・・・

map plate 13

かのナンシー・シファー氏のJapanese Porcelainにもこのお皿、ちょこっと載っていました。
でも、本当はこの青海波じゃなくて鶴とかのついたのが欲しかったんですけど・・・・

map plate 16

・・・・って贅沢ゆーな!

map plate 15

まぁ、せっかくなので大事に飾っております。

map plate 14


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Category: 古伊万里

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コメント

Michnoskiさま、こんばんは。
人気の地図皿を入手したのですね、私も欲しいのですがヤフオクでは怖くて買えません(たぶん贋作)。
以前、知人の骨董店主から「大きな地図皿があるけど窯キズの大きいのが見込みにある」と連絡がありましたがパスしました。
かえつて海外のほうが真作で安価で買えるかもしれませんね。
大切に保持してください将来が楽しみですね。

kahohira #tGuBn3nQ | URL | 2014/03/14 02:21 [edit]

Kahohiraさま

コメントありがとうございます。
Kahohira様のブログの贋作特集からヒントを得ましたv-14

日本人のかたがたのコメントを聞く限り、相当な量のコピーが
出回っているようですね。たしかにラサール石井ではありませんが
海外で購入するほうがかえって安心かも(?)

ちなみに、アメリカといえども、カリフォルニアのディーラーからのこの手の
有名古伊万里は買わないようにしています。なにせチャイニーズが
多い土地柄なので、どこをどうして売られるかわかったものでは
ありませんもんね・・・・こわいなぁ。
最近はイーベイにも、たちの悪い日本からの出品があります。
古伊万里はともかく、掛け軸は贋物だらけですが、よく売れているようです。
こまったもんですね・・・・v-16

Michnoski #- | URL | 2014/03/14 09:54 [edit]

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