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肥前陶磁器あれこれ~

オールド香蘭社、オールド深川、古伊万里、平戸焼などを集めています。

 

オールド香蘭社ティグ ~誰と飲む?~ 

早いものでもう9月ですね。

思いつきで7月ごろカウンターをつけてみたら、なんと2ヶ月弱で1000人の訪問者が!
ありがたいことです。
ブログを始めた頃はネタがもつか心配でしたが、やってみると
本人のズボラも手伝ってなかなか更新できず、コレクションは増えているのに
全然紹介できていないのが実情です。
(本人の思い込みですが)お宝が続々増えているので、これからも
頑張ってアップしていきたいと思います。

最近は、オールド香蘭社や深川にやや飽きてきた私ですが、良いものが出てくると
やっぱり欲しくなってしまいます。
良いものでなくても、この二つの有田焼の会社の歴史を物語るようなものが出てくると
これもまた欲しくなってしまいます。

これはアーカイブにいれとかなきゃなぁ、とか思って。
でも私は別に香蘭社や深川製磁とは全然関係ないんですけどね。
なぜ勝手にアーカイブを作っているんでしょうね・・・ナゾです。

今日紹介するのは、オールド香蘭社の(ある意味)珍品であるティグです。
ティグってなんなんでしょう?

まずは写真をご覧ください。

Tyg Koransha 1

これがティグです。

マグに似ていますね。
普通のマグは取っ手が一つですが、ティグは取っ手が三つ以上付いています。

Tyg Koransha 2

大きさは普通のマグの2倍から2.5倍くらいです。

Tyg Koransha 3

手描きで描かれているのは何の花でしょうか?
葵かな?でも花が丸いんですよね。
金の縁取りがあって、丁寧な仕事です。

Tyg Koransha 4

近影です。取っ手が三つあります。

Tyg Koransha 5

さてこの珍品ティグですが、イギリス発祥の複数で使用するマグあるいは酒器なのだそうです。
15世紀から17世紀にイギリスで使われたそうです。大英帝国が潤い始めたころですね。

ウィキペディアによると、もともとは熱いマグを渡す時に相手の手がやけどをしないように
ということですが、実はマグとしてだけでなく酒器としても使われたことから、
おそらく何人かで酒(エール酒やビールなど)を分け合って飲むのに使われていた、
というのが本当のところのようです。

なんだか想像がつきますね。
イギリスの料理の評判は現在でもあまり芳しくありませんが、
パブ文化は非常によく知られています。
ビールを楽しみながらフィッシュアンドチップスやジャケットポテトなどをつまむパブは
イギリスの社会になくてはならない交流の場です。
昔はそこで、こんな酒器が使われていたわけですね。

お酒を友達と飲む場所は、酒器を分かち合うことで単に酒を飲むだけでなく
相手との親交を深める場所だったのだと思わせます。

ティグはイギリス発祥ですが、17世紀の植民地時代にはアメリカでも使用されていたそうです。
17世紀の終わりには廃れ始めたようですが、19世紀後半にまた復活しました。
イギリス文化に根付いた酒器だったのでしょう。
ドイツや日本からのイギリスへの輸出陶磁器の製品にも名を連ねたというわけです。

三人で飲むとしたら、さしずめこんな感じでしょうか?

Tyg Koransha 6

Tyg Koransha 7

”む・・・もうあんまりはいってない・・・”(アルヴィン)

Tyg Koransha 8

”俺はそんなに飲んじゃいないぜ・・・”(ウサ吉)

Tyg Koransha 9

銘は青で香蘭社のマークです。明治後期大正時代ですね。

ちなみにイギリスでティグが生産されたのはスタッフォードシャーあたりだそうです。
イギリスの有名な陶郷ですね。

こんなものが造られた背景にはきっと、植民地の拡大によって繁栄した大英帝国の
豊かさがあったのだと思います。国の繁栄と貿易がもたらしたオリエント(中国)の豊かな文明が
イギリスなどのヨーロッパの文化に大きな影響を与えたのは想像に難くありません。

文明や文化というのはまさに環境条件によってもたらされるのだと改めて思い知らされます。


おまけ:

夏の里帰りの折に伊万里の大川内で絵付けした器が届きました。
こうやってみると、本当に絵付けって難しいですね。
左端がダンナ作の風鈴、真ん中が長女(7歳)作、右が不肖私の作品です。

Tyg Koransha 11

中秋の名月に、団子と月餅でも盛り付けましょうかね・・・・

下手な大人の猿真似よりも真ん中の子供の絵付けのほうがよっぽど良いものに見えますね。

子供のイノセンスは本当に彼らだけが持つ財産です・・・・

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Category: オールド香蘭社

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Comments

Michnoskiさま
おはようございます。

『ティグ』と言うのですか。
初めてみました、香蘭社が輸出用に製作したものでしょうが、国内では見かけないものですね海外文化との違いでしょうが面白いものだと思います。
Michnoskiさまは他国の骨董店を廻れてうらやましいです、目での勉強ができますね、良いものたくさん見てブログで報告してください。
それから「秋の名月に虫」の絵皿「いいな~」と思いますヨ。

kahohira #- | URL | 2013/09/02 17:20 [edit]

おはようございます。
初コメントありがとうございます。
ブログ見ていただいているんですね。嬉しいです。
私も古平戸のアップ楽しみにしていますよ。

このティグですが、私も初めて見ました。
お酒を他の人とシェアして飲む、というのもちょっと日本人と
しては驚きでした。茶道の濃茶はちゃんと飲んだ部分をふき取ってきれいに
するので、そういうのは抵抗が無いんですが・・・
イギリス人も社会階級によってはざっくばらんと
しているんですねぇ。

海外での収集なので珍品は手に入りますが、やはり良いものは
国内向けに造られたのかな、と痛感することもあります。
輸出向けだと江戸時代のものでも明治のものでも国内用に
造られたものと比べると洗練さに欠けているような・・
その分面白いものも見つかるのですがね。

次回はとっておきの平戸焼を紹介します。
お楽しみに~v-14

Michnoski #- | URL | 2013/09/02 18:33 [edit]

珍品ティグ

Michnoskiさん

ティグって初めて見ました。すごく素敵ですね。
じっと眺めていても見飽きない。^^
下戸の私でも、ちょっと回し飲みの仲間に入れてほしい気がします。

伊万里の大川内での絵付けは、出来上がりを見せて頂くのを楽しみにしていました。それぞれにみんな素敵です。ご主人も龍(?)を描いておられる様で、骨董に趣味を持てれているのかなと想像します。

人間、思い込みって怖いですね。ハンドルネームから受ける感じで、勝手にMr.Michnoski(道之輔さん?等)と思ってしまって居ました。(笑)失礼しました。

Michnoskiさんは、主婦、お母さん、現役の陶磁器コレクター、そして研究者、と幅広く活躍されているのですね。素敵に思います。^^

ココペリ778 #- | URL | 2013/09/04 01:19 [edit]

ココペリさん、

こんにちは。
ティグ、確かに日本では見かけませんね。日本ではお酒の回し飲みは
最近は大学生くらいしかしないのかも(笑)

労働者と貴族(支配)階級に常に社会が二分されている
イギリスらしい生活の器だと解釈するべきか、元はバイキングの末裔だと
思うべきか・・・香蘭社が造ったころは日英同盟に沸いていたのかもしれませんね。

ハンドルネームですねぇ。ポーランド系の親友がいるので
彼の名前にあやかって自分にもポーランドっぽい名前をつけてみました。
(姓の一部にノスキーをつけただけですが・・・)ちなみにこの友達は
日本流に代えたポーランド名をネットで使っています。
名前のグローバリゼーションですね(笑)

骨董収集は夫婦共通の、そして究極(?)の趣味になりつつあります。
でもお宝はいつも相方に先に発見されるので、
くやしい思いをすることもありますよ・・・v-14

Michnoski #- | URL | 2013/09/04 10:12 [edit]

Michnoskiさん

コメントに書き忘れたのですが、窓辺の写真がとっても素敵ですね。
お庭の木々の緑に日光と影。癒されるショットです。

ご夫婦共通の、そして究極の・・・・・
良いですね。その内、親子3人の・・・に、なるかも知れませんね。

ココペリ778 #- | URL | 2013/09/05 05:20 [edit]

三つ持ち手がついているのはティグって言うんですね、初めて知りました。
こういうの、モカカップ(ノリタケ製のを持っています)やコーヒーカップでは見た事がありましたが、マグカップ以上の大きさというのも初見です。
また、取っ手がちょっとねじれるようについているのもユニークだと思いました。
ほんとに珍品ですね、面白いです。



R.I. #- | URL | 2013/09/06 05:00 [edit]

ココペリさん

あはは。家にはもう一人2歳未満のチビがいます。
家にある平戸焼の唐獅子の置物が好きで、平戸焼の本に
同じものを見つけては、ライオン!ライオン!と騒いでいますv-14
ためしに鍋島の唐獅子を見せましたが、興味なさそうでした(笑)
違いがわかっているとは思えないんですが・・・
なんなんでしょうね?

Michnoski #- | URL | 2013/09/06 10:49 [edit]

R.I.さん

こんにちは!

ティグはどうやらイギリス圏だけのもののようですね。
ドイツ製の輸出品にもティグはあったと記録にあるようですが
ドイツ人がティグでビールの回し飲みをするのはちょっと
想像がつきません・・・ドイツ人はやっぱり”お一人様”用の
ジョッキで、でも大勢で飲むのでしょうか?
国民性に差がありそうですねv-14
私もどちらかというと”お一人様”がいいかも・・・
特に南ドイツの蓋のついたジョッキ、一つほしいですねv-10

Michnoski #- | URL | 2013/09/06 10:56 [edit]

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