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肥前陶磁器あれこれ~

オールド香蘭社、オールド深川、古伊万里、平戸焼などを集めています。

 

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白磁菊花盛飾皿(玉泉窯)~平戸焼の栄光と衰退~ 

記事内容の訂正について!!!(2017年5月追記)

以下の記事で、玉泉窯は倒産・廃業していると書きましたが、
実は福本さんのご長男がご家業を守り、その後も玉泉窯を継続されています。
誤った情報を載せたこと、お詫びいたします。
玉泉窯の営業継続、嬉しいニュースです!


玉泉窯という名前をご存知ですか?

長崎県佐世保市三川内にある元平戸御用窯の技術と伝統を受け継ぐ窯元です。
最後の当主である福本正則さんを入れて14代続いた、平戸焼のお家芸とも言える
透彫や染付の技術を優れた作品に残した窯でした。

今回里帰りの際、楽しみにしていた旅行の一つはこの玉泉窯に足を運ぶことでした。
しかし帰国間際になり玉泉窯が倒産したことを知りました。
当主の福本さんが数年前になくなった後、窯を継ぐ後継者がいなかったそうです。

三川内に限らず有田などでも陶磁器産業の後継者不足は深刻な問題です。
波佐見焼などがモダンなデザインのものを生産し、東京などに売り込む一方で
400年の歴史を誇る肥前磁器の伝統的技術は今や後継者を失いつつあり、
その存続が危ぶまれている状況です。

玉泉窯も福本さんご夫婦がご健在の折は皇室に献上していたそうですが、
後継者不在から今回会社の存続が難しくなり、そのストックは長崎県の骨董やを中心に
ものによっては中古品を扱う店にまで出回っているということでした。

なんということでしょう・・・

資本主義・自由経済主義が幅をきかせている時代です。
アメリカの推奨してきた大量生産・大量消費の風潮は私達の生活を便利にした反面
消費目的に合わず時間や手間をかけなければならないものは自然と淘汰されるように
姿を消しつつあります。

世が世ならお殿様に献上するようなものを造る会社も、今日世界のお殿様達が成金ばかりで
文化的価値を理解しないために消え去っていかなければならないのは全く残念なことです。
昔のように文化教養のあるお殿様がパトロンとなって優れたものを支えてくれる日は
いつかくるのでしょうか。

言説とともに存在する物質としての文化がこれからどうなってしまうのか心配です。

とまれ、玉泉窯。

玉泉窯倒産というニュースを聞き残念な気持ちがある一方で
コレクターとしてはその品物があちこちに出回っていると聞いては
いても立ってもいられません。

・・・が、しかし・・・

地団太を踏んでも日本帰国までまだ時間があります。
でもこんなことでは夜もおちおち眠れません。(←大げさ)

ということで、日本の実家の家族に無理を行って買い求めてもらいました。

本来私の家などには絶対に来ることがなかったであろう・・・

白磁菊花盛飾皿です。

Gyokusen Plate 047

ようこそいらっしゃいました。

この作品おそらく福本正則さんの奥様が造られた物と推察します。
菊の花が扇形の皿いっぱいに盛ってあり、白磁が呉須の藍に映えてなんとも美しいです。

花は一つ一つ造られています。当たり前ですね。
でも、昨今この当たり前に中々お目にかかれないのはつらいところです。

Gyokusen Plate 049
Gyokusen Plate 050
Gyokusen Plate 052

このお皿、惜しむらくは花びらに小さなカケがあります。
でも言われなければ気づかないほど小さいものですし
このせいでその美術的な価値がさがるとも思えません。

Gyokusen Plate 053
Gyokusen Plate 054

本当ならばどこかの博物館か美術館などにあってしかるべき物だと思うのですが
いろんな事情で我が家に来たことを考えると、これもなにかの縁かもしれません。

里帰りの折に、佐世保の三川内にある美術館に行ってきました。
嬉しいことに、玉泉窯さんの優れた作品が展示されていました。
ここの美術館が買い取ったのか、あるいは寄贈されたのかはわかりませんが
こんな時代の憂き目に合いながらも、素晴らしい作品があるべきところに
収まっているのを見るのは嬉しいことです。

Gyokusen Plate 058

栄光の三川内焼が後継者不足で衰退しつつあるのは残念なことです。
三川内の若い世代の人々にも、欧米を今なお魅了してやまない平戸焼の
素晴らしさを再発見して欲しいと思います。

そのためには、若い職人さんに世界を旅して外から日本を見て欲しいと思うのです。

自分の眼で自分の姿を見ることはできません。
自分の姿は他者の眼に映るものとしてしか、その全貌はわからないと思うのです。

肥前磁器の技術が世に誇るものとして欧米に知れ渡ったのは
職人さんたちが世界を相手にしていた頃でした。
その時のスピリットをどうか三川内の後継者の世代にも思い出して欲しいと思います。

Gyokusen Plate 055

さて、我が家にもいくつかミュージアムピースなるものがあります。
上は大英博物館所蔵のものから下は各窯元の古陶磁器館所蔵のものまで・・・

いつの日かこの白磁菊花盛飾皿も、しかるべきときにしかるべき場所に
他のものと一緒に収めてもらおうと思っています。

その日まで我が家で大切に預かりたいと思います。

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コメント

初めまして。
ひょんな事からこのブログに行き当たったのですが、素晴らしい器をお持ちですね!
お花の一つ一つの造形が見事です。

私も海外在住で、昔の日本製輸出用陶磁器を時々買っています。
システマティックに蒐集する、という所にまでは到達していないのですが・・・
外国にいると、自国にいる時にはあまり意識していなかった日本美術の良さに改めて気づかされますね。

R.I. #- | URL | 2013/07/20 04:16 [edit]

Michnoskiさん

日本の素晴らしい伝統、技術(匠の技)が時代の流れの中で廃れ、忘れ去られて行くという事は悲しく寂しい事ですね。私の様な素人にとっては玉泉窯の事もまたその廃業に関しても、今回の貴ブログを通して初めて知ったと言うのも現実です。
本当に心が痛みます。
でも、Michnoskiさんの様な個人愛好家や美術館などが系統的に作品を保管して後世に繋げていく事も大切な事ですね。ひと頃は、海外の美術館、博物館が、結果的にであるにせよ、この役目を担つて呉れていたのでしょうが、そろそろ日本人が目覚めないと・・・   と、言っても私には何もできないのですが。

今回の白磁菊花盛飾皿は、幸せな器ですね。しかも見事な匠の技。ほれぼれします。
不思議な縁でMichnoskiさんのお手元にこの器が届いたこと自体が素晴らしい事です。将来的なお考えにも共感し、敬意を表します。

ココペリ778 #- | URL | 2013/07/20 06:14 [edit]

R.I. さん、

はじめまして。
当ブログへようこそv-14
コメントありがとうございます。
三川内焼お気に召しましたか?

R.Iさんのおっしゃるとおり、外国に住むと
日本という国や文化の素晴らしさを再発見しますね。
全く同感です。

輸出明治の陶磁器を見ていると、先人達が優れた日本の文化を
世界に知らしめたことが思い起こさせられ、誇らしい気持ちになります。
今日の欧米人達の記憶の中に、日本文化の素晴らしさを刻み込んでくれた
幕末、明治の名もなき職人さん達に感謝、ですv-14

今後は深川系の明治輸出陶磁器もアップしますので
また遊びに来てください。コメントも大歓迎です。

ココペリ778さん、

思慮深いコメント、ありがとうございます。
玉泉窯のような窯元が時代とともに消えてゆくのは本当に悲しいことですね。

日本がバブルで沸いた時代、多くの日本企業は円でもってヨーロッパの名画
(ゴッホやルノワール)を買い漁ったのは本当に残念な話です。
そのお金でボストン美術館やメトの幕末、明治時代に海外に流出した遺産を
買い戻すことは考えなかったのでしょうか・・・
現在の中国の資産家はこれと反対に、流出したり盗難された
清王朝の遺産を買い戻しているそうです。
中国人のこういうところはちょっと尊敬していまいます。

骨董収集をする方は皆いろんな考えを持っていると思うのですが、
私などは好きだから集める、というのと、海外に流出・輸出したものを割と簡単に集められるので、まぁ珍しいものが集まればいつか日本に里帰りさせて、
故郷に恩返しでもできれば、と思っているだけです。
よい物はやはり蔵に入れずに沢山の人に見て欲しいですねv-14


Michnoski #- | URL | 2013/07/20 17:35 [edit]

素晴らしい飾り皿ですね!!

玉泉窯さんが、倒産なさったとは・・。透かし彫りも、ホントに見事ですね!!
菊花盛飾皿も、素晴らしい作品でびっくりいたしました!! ご紹介くださり、ありがとうございます。

三河内焼の嘉泉窯の金氏嘉一郎氏は、夫の大学時代の先輩で麻雀仲間でした。そのご縁で、結婚の引き出物は、嘉泉さんの雲鶴柄のお皿にいたしました。
三河内美術館の館長もなさって、三河内焼にとても貢献なさっておいででしたが、数年前にご逝去。ご家族が頑張っていらっしゃいます。
大坂の、伝統的工芸品の素晴らしい唐木家具も、若い後継者がいらっしゃらないとか。伝統産業も、寂しくなりますね。



ヴューパリ #- | URL | 2014/01/28 21:10 [edit]

ヴューパリ様、

そうなんですよ~!玉泉窯でさえもこの不況のあおりを受けようとは・・・
三川内の名門窯の一つが無くなってしまうとは本当に残念です。
そういえば、三川内の伝統産業会館に玉泉のこの菊花盛の電気で明かりが
灯る鉢がありましたね。ため息が出るような職人技でした・・・

そうですか!嘉泉窯のご主人をご存知だったのですね。伝統産業会館の館長さんをしていらしたとは知りませんでした。
この冬も里帰りの折に寄って来ました。
折角平戸焼の素晴らしいコレクションがあるので、もっと沢山の人に来て欲しいですね。このブログでも頑張って平戸焼の魅力を出来るだけ紹介していきたいと思っています。平戸焼、万歳v-10

Michnoski #- | URL | 2014/01/29 18:24 [edit]

たびたびお返事くださり、ありがとうございます。
誤情報で申し訳なかったのですが、金氏さんがテレビで三川内焼伝統産業会館の案内をなさっていたので館長もなさっていると思っていたのですが、三川内陶磁器工業協同組合の代表理事などをなさっておいでだったようですね。お詫びいたします。

ジャン・レノのような金氏さんは、学生時代留年していらして、夫(麻雀で留年・笑)より年上でしたので以後のお付き合いはなく、新聞やテレビなどを拝見するだけでした。

他界なさったことを知り(母校の九大に入院)お電話をしましたら、奥様のお母様が同居なさっていて、娘さんとの結婚のいきさつや、お優しかった金氏さんのことを懐かしそうにお話してくださいました。

中里茂右衛門氏の香炉の大きいお品は、ヤフオクでも安価ではないので(笑)、2段27cm(鳳凰)で定価45万ほどのを2万で落札し、飾っております。汗

陶器全般についても全く知識がございませんし、行き当たりばったりの買い物で、お恥ずかしい限りなのですがお店に出向く事もないので、ヤフオクでいろいろと楽しんでおります。

では、次回も楽しみにいたしております。





ヴューパリ #- | URL | 2014/01/29 21:27 [edit]

ヴューパリ様、

金氏さんの拝見しましたが、なるほど、ジャン・レノに似ていますね!
みなさん、箱崎にいらっしゃったんですね~。
あ~、モツ鍋が食べたいです・・・

茂右衛門の二重塔香炉が二万とは安いですね。
うらやましいです。私もそのうち一つくらいは・・・

私も、最近はネットでほとんど買い物をします。
骨董屋さんも、最近は里帰りの時に行きつけの店に寄るくらいです。
間に人が入るとどうしても値段が上がるんですよね~。

近日中に染付山水の香炉の記事をアップしますので
よかったらご意見、お聞かせくださいv-14

Michnoski #- | URL | 2014/01/30 07:09 [edit]

玉泉さんの香炉

こんにちは。
うわさをすれば何とやらで、先日からヤフオクの古美術慶応さんで、玉泉さんの香炉が出品されていますね。7日22時頃に終了予定ですが、高額??になりそうです。笑

定価での販売時は、茂右衛門さんよりとても手が込んでいてコスパが高かったのでしょうか・・。

アップ画像で比べますと、籠目の部分は茂右衛門さんが細かいですし(小さな三角の部分も穴をあけてある)胴体部分の籠目も厚みもあります。

玉泉さんのは胴体部分が薄い感じがしますが、その方が難しいのでしょうか。
クーニャンのヘアースタイルのように見える(笑)花の飾りなどは、さすがに見事です!!



ヴューパリ #VKyXk04w | URL | 2014/02/07 00:35 [edit]

落札結果

ヤフオク落札価格は、¥92,000でした(高さ31cm)。
昭和34年に、皇太子に献上されたのと同手品だとか。
Michnoskiさまのおかげで、勉強になりました!!

ヴューパリ #VKyXk04w | URL | 2014/02/07 06:09 [edit]

ヴューパリ様

そうですか~!9万円ですか!
高額ですが、もとの販売値段を考えると安いですよね!
昨年会社が無くなった時、質の高い在庫は骨董ディーラーが
主に引き取ったそうです。それでも、元が10万くらいする龍の細工の
香炉が3万くらいで売っていました。もともと値段が高くなかった(といっても
4-5万したのでしょうが)は中古販売の店で一万円くらいで売っていました。
こちらは細工はまぁそれなり。仰るとおり、網目の部分が針が通らないような
感じでした。それにしても、やっぱりこういう良い物を造る職人さんがいなくなるのは悲しいことですね。。。落札結果報告してくださってありがとうございます。
やっぱりファンとしてはその後作品がどうなったのか気になるところです・・
やっぱり玉泉の香炉もほしいなぁ・・・・v-10

Michnoski #- | URL | 2014/02/07 14:37 [edit]

はじめまして。

思わぬところでこのブログに行きつきました。みかわち焼の素晴らしさを感じていただけて嬉しいです。
玉泉窯のことですが、確かに株式会社としては倒産しましたが、長男が個人事業主として今も変わらず『玉泉窯』を続けていますよ。廃業したという情報はどこから出たものなのでしょうか…?
細々とではありますが、やきものづくりを頑張っていますので、今後ともよろしくお願いいたします。

お知らせまで。

E.F #- | URL | 2017/05/08 22:13 [edit]

EF様、

コメント及び玉泉窯営業継続についてのお知らせ、ありがとうございました。
数年前、骨董屋などあちこちで玉泉窯廃業のニュースを聞いていたのですが
誤報だったんですね。大変失礼致しました。
実は、一昨年三河内駅近辺を訪れた際に
玉泉窯を見かけ、営業継続していたと嬉しく拝察いたしました。
三河内の窯の多くは唯一無二の名陶であるので、今後も是非頑張ってください。
昨今の三川内の活躍素晴らしいですね。期待しています。

玉泉窯の営業継続も、近日中に訂正しますね!

Micnoski #- | URL | 2017/05/09 10:42 [edit]

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