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肥前陶磁器あれこれ~

オールド香蘭社、オールド深川、古伊万里、平戸焼などを集めています。

 

何をのせよう・・・・(深川忠次・竜鳳錦手黄地皿) 

昨年と違い、特に華やいだこともなく、あっというまに3月が終わりつつあります。
遊びに行くところもあまりないミ〇ガン・ライフ。
う~む。
しかも、今日は雪が降っています。
これってどうよ?

おかげで、暇ができたらブログをアップしています。
3月はなんと、(こんなワタシも)かなりマメに更新できました。
月に4回もアップできるなんて、すごいぞ!ワタシ!

ふぅ~。
田舎暮らしはやっぱり合わないなぁ。
日本の田舎は、どんなところでもそれなりに歴史とか見るべきものがあるんでしょうけど
アメリカの歴史なんて、ボストンがどんなに頑張っても
所詮元禄伊万里の歴史には勝てんのですよ・・・・

まぁ、そんなため息ばかりの生活も、あと数ヶ月の辛抱!

今日は、久しぶりに深川製磁(初期)のチョコレートトレイなど紹介したいと思います。

fukagawa dragon 1

この龍と鳳凰シリーズ(黄色基調の)は、深川忠次時代のものでも
お気に入りの物で、実は結構コレクションしています。

以前紹介した竜鳳凰錦手黄地手付水差卵殻手デミタスカップ大正時代のティーカップなどなど。

これ以外にも、水差しとそろいのミルクピッチャーやお皿なども持っていて
骨董屋で見つけると、買わずにはいられません。

以前にも書きましたが、深川忠次は香蘭社から独立したあと
精力的に欧米、特に当時の新興国で羽振りの良かった米国に輸出していましたので
深川忠次時代の良きものは、アメリカからザクザク出てきます。
コレクターにとっては嬉しいことですね。

fukagawa dragon 2

一応私も深川のコレクターなのですが、この龍と鳳凰シリーズは
どうやら、深川製磁会社にとって特別なものではなかったのかな、と思えます。

というのも、龍と鳳凰の黄色基調のものは、裏銘がほとんど(古いもの・忠次時代に限りますが)
手描きなんです。

fukagawa dragon 3

どの作品も、手描きなのは当然ですが、この龍と鳳凰シリーズは
全体的に、ものすごく手が込んでいて
他の印判と手描きを合わせたデザインのものとは、
その手間にかなりの差がついているように思います。

ご覧ください、この龍。
素晴らしい絵付けです。

fukagawa dragon 4

鳳凰もいいですね。よく描けています。

fukagawa dragon 5

裏です。
お馴染みの富士流水ですが、手描きの銘になっています。
ちなみに、この忠次時代の銘は富士流水ではなく、縦長で深川製、と書いています。
みな判を押したようにおなじ書体なのに、この龍と鳳凰シリーズは例外的に
手描きの銘なんです。

fukagawa dragon 6


fukagawa dragon 7

さて、深皿なのでなにを入れようかな。
これってやっぱり、チョコレートトレーですよね。

fukagawa dragon 8

というわけで、大好きなギラデリ(英語の発音はジラデリ)チョコレートをのせて見ました。

懐かしいサンフランシスコの味!
でも全米どこででも買えますけどね(テヘ)

fukagawa dragon 10

余談ですが、先日友人からゴディヴァのチョコレートをもらったので
食べ比べてみました。

はっきりいって、味はあんまり変わりませんね。
ゴディヴァは箱代にお金でもかけているのでしょうか・・・・
どちらもおいしいチョコレートですが、コスパの面から言うと
アメリカ製に軍配が上がると思います。

一概にアメリカのお菓子はまずいと言われがちですが
そんなことはないと思います。先入観の問題もあるのかもしれません。

fukagawa dragon 11

そして・・・・

チョコレートだけでは飽き足らず、ディアボーンにいって
中東スイーツを買って、並べてみました。

fukagawa dragon 12

一つ一つ説明したいところですが、名前がわからない・・・・

向かって左のものは、英語でBird nestといいます。
ナッツとはちみつかふんだんに入っておいしい~!

fukagawa dragon 13

他の二つも、味は似たりよったりです。
でも、食感とか微妙に変わっていたりして、とてもおいしいですよ。
さすが世界三大美食の一つですね。

最近は中東情勢も混乱しているため、中東に対するイメージの悪化は避けられません。
でも、それはそれ。
中東には、メソポタミア時代から続く素晴らしい文化がある、ということを
忘れて欲しくありません。

あれ?
歴史のない北米の街で中東4000年の歴史に思いを馳せたりして・・・

fukagawa dragon 9

中西部の生活も、悪いことばかりじゃないってことかな。


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Category: 深川忠次

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平戸ラッシュ (染付龍竹林賢人文酒注) 

今年に入って、平戸焼の細工物ラッシュが続きました。

なぜだかわかりませんが、平戸焼が思っていたよりも安くで
バンバン買えたんですよね~。
まぁ、安く、といっても平戸焼の細工物ですので、
普通の伊万里皿と比べると、どうしても高い買い物ではあるんですけど。

でもまぁ、平戸コレクターとしてはラッキーかな。

昨日紹介した古平戸染付唐獅子に引き続き、今回は、古平戸(?)細工物の第二弾、
染付龍竹林賢人文酒注を紹介します。

hirado waterpot 1

実は、この酒注は二つ目なんです。
残念ながら二つとも完品ではありませんが
時代が染付龍山水文酒注(完品!)より下がるので
ついつい買ってしまいました。

同じ型ですが、一つは竹林賢人と虎の図で
こちらは二人の賢人(あと五人は一体どこ?)の図です。
どちらもイギリスで購入。

二つ並べて紹介したかったのですが、もうひとつは段ボール箱に入ったままなので
まぁ、そのうち紹介したいと思います。

まず、フラッシュなしで撮影してみました。

hirado waterpot 2

そして、フラッシュをたいて撮影。
絵付けは、大量生産(?)されたため、平戸焼本来の繊細かつ上品な絵付け、とは言えませんが
白磁の美しさはやっぱり平戸ならでは、ですね。

hirado waterpot 3

コボちゃんのような賢人ですなぁ。

hirado waterpot 4

実は、この冬日本に里帰りした際、例の長崎市の老舗骨董屋さんへ行きました。
すると、なんと!この酒注と全く同じもの(しかもほぼ完品)が置いてあるではありませんか。

hirado waterpot 5

当時は、この酒注をまだ購入しておらず、虎と賢人しか持っていなかったので
欲しくなりましたが、お値段が7万(8万だったかな?)とすごく高く
購入はできませんでした。まぁほぼ完品ですからねぇ・・・・
(写真の通り、私のは龍の爪が欠けています。)

とはいえ、このお店は非常に良心的な値段で売っていると思うのですが
おばちゃん曰く、「平戸はファンがいるので、値段が高くてもすぐ売れる」そうです。

クゥ~、見抜かれてるなぁ。

hirado waterpot 6

おばちゃんの見立てでは、江戸時代・幕末頃のものだとのこと。
ほぼ同感です。
私はこの手の酒注は、たぶん幕末・明治初期のものだと思っています。

hirado waterpot 7

やっぱり平戸は良いですね。
染付の呉須の発色の上品さ、ときたら。
中国のものを思わせます。

イギリスでも、オリエンタル趣味で流行ったのでしょう。
この手のものは大量に輸出されているようです。

こちらは、もう一人の賢人さん。

hirado waterpot 9

龍の口から、お酒が出るようになっています。

hirado waterpot 10

残念なのは、この蓋の欠損部分です。
とぐろを巻いた蛇かなにか、だったのでしょう。

あ~、見たかったなぁ。
返す返すも残念。

hirado waterpot 11

ま、美品にはまちがいなんですけどね。

hirado waterpot 12

近影。

hirado waterpot 13

平戸焼の龍の酒注はこれで四つ目なので、もういいかな、という感じです。
でも、実はあと一つだけ、どうしても欲しい型があるんです。

大正時代に造られたものですが、一度だけオークションで見たことがあります。
イギリスのオークションでしたっけ。
そのときの値段は20万くらいのトンデモな値段だったと思います。

またいつかお目にかかるときがくれば・・・・

hirado waterpot 14

平戸焼、やっぱり良いなぁ・・・・

hirado waterpot 8

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Category: 平戸焼

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Sweets, East Meets Middle East  

先日、大学で教えている学生さんが、「先生、今日はおいしいものを持ってきましたよ!」と
珍しいお菓子をごちそうしてくれました。

お母さん(←どこの国でも、男の子はお母さんっ子??)にわざわざ作らせた、という
シリアのお菓子だそうです。

それがこれ。

kaymack 2

ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、破産宣告された街、デト〇イトは
全米でも有数の(いや、最大の)中東からの移民が多い街なんです。

ここで食べる中東料理は、本当においしい!
治安が良くない中東に行かずして、おいしい料理が食べられるは
アメリカの良いところですね。

中東料理は、スイーツの種類も充実しています。ナッツや蜂蜜をふんだんに使った物が多く
日本人が食べても、おいしいものばかりです。
デト〇イトにも、もちろん中東スイーツのお店がたくさんあり、人気のあるお店では
入るなり、番号札をもらって、順番がくるのを待たなくてはいけないほどの人気です。

kaymack 1

今回ご馳走になったお菓子は、実はお店でもあまり売られていないものだそうです。
私も、これは初めて見ました。

説明が難しいのですが、カイマクという中東でよく食べられる乳製品(牛乳で作られたクリームのようなもので
クリームチーズをまろやかにしたような感じでしょうか。)を使ったお菓子です。

甘さ控えめですが、本当はこれにシロップをかけて食べますので、かなり甘党向けのお菓子でしょう。

kaymack 3

カイマクが見えますか?
しっとりしてやさしい味です。
中に薔薇水(ローズウォーター)を練りこんでいるそうで
手に取ると、薔薇の良い香りがします。上にかかっているのはピスタチオ。
極楽のお味。

おいしすぎです・・・・

kaymack 4

今回使用しているお皿は、年代の特定が我が家でまだ議論中のもの。
最初見たときは、1700-1740年ごろのものかな、と思ったのですが
まだ調べているところです。
相方は、新しいものだと思っています。
どうなのかな。

外側のイチョウ型と円状の装飾が珍しかったので、つい買ってしまいました。

kaymack 5

和菓子をのせても映えるんでしょけど、中東のお菓子をのせても良いですね。
さすが、古伊万里。
いろんな国や文化から影響を受けた、ハイブリッドな日本の文化美を象徴していると思います。

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Category: 古伊万里

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Deshima 再び!~ 輸出古伊万里 カップとソーサー ~ 

ここ中西部にも、ようやく春がやってきました。
といっても、夜はまだマイナスという冷え込みですが、
日中は10度前後まで気温が上がり、やっと太陽の恵みにありつけるようになりました。

いや~、しかし南国育ちの私にとってはここの冬は本当につらかった・・・・
2月も終わりになると、もう鬱病ではないかと思うくらい
すべてがネガティヴが見えてしまう、という有様。

私自身は、神経が図太く、欝などにはならないタイプだと思っていたのですが
やっぱり太陽の光がない世界とはいうのはつらいですね。
今後いかなるオファーがあっても、北国とアラスカだけは遠慮しておきます。

さて、今日紹介するのは、前回の染付西洋風景皿の姉妹品とも言える(?)
1680-1700年の間に造られたカップとソーサーです。

Deshimaの紹介で書いたとおり、この1680-1700年ごろに造られた古伊万里というのは
神がかったところがあり、他の時代のものと比べて、ぬきんでています。
素晴らしく完成度が高いと思います。

昨日、ようやく念願のDeshimaもとい、染付西洋風景シリーズのカップとソーサーが手に入りました。
・・・と書くと、私が見つけたように聞こえますが、実は私の相方が、どこぞの格下の骨董商から
(割と安くで)買い上げたものです。

すごいぞ!お宝ハンター!

deshima cup 1

江戸時代中期の輸出古伊万里の中でも、これははっきりいって、かなりレアものだと思っています。

deshima cup 3

呉須の発色が素晴らしい!

deshima cup 2

Deshima皿と比べて、なにが面白いかと言いますと、やっぱりこの
中世ヨーロッパの煙突つきの家でしょうね。

有田の職人さんは、絵付しながら、「なんじゃ?これは??」と思ったことでしょう。

下の写真は、ソーサーです。

deshima cup 4

ご覧の通り、残念ながら完品ではありません。
割れていたのを、ボ〇ドかなにかで、修理しています。
(オイオイ・・・)

残念であることには変わりませんが、まぁ殆ど存在すら認められていないような品ですので
完品でなくても、カップとソーサーがそろっていたということで、よしとしましょう。

九陶から出ている本に、「古伊万里への道」という
輸出古伊万里を集めたものがありますが、その本に
実はこのカップのかけらが載っています。
長崎市教育委員会所蔵で、出島からの出土品だそうです。

この本からもわかるように、かけらから、その存在は知られていても
品物そのものはあまり出回っていないと思います。

ちなみに、先に紹介したオランダの古伊万里研究の権威である
Christiaan Jorg によると、オランダのDelden にあるTwickel Castle が 
この完品を所蔵しているそうです。
オランダの貴族が所有し、代々受け継いで今に至っているわけですね~。
いいなぁ~、完品。

ま、私もそのうちプロにきちんと修理してもらいましょう・・・

deshima cup 5

水遊びをするオランダ人。 
舟の向こうには、家や教会が見えます。

さて、ソーサーの裏の銘ですが、「太明清化年製」と書かれてあります。
普通はこの手の銘は「太明成化年製」ですので珍しいと思います。

この「太明清化年製」という銘柄は、実は1680-1700年の間に造られた
西洋風景(オランダの風景)の染付に見られるものです。
先に述べた、Christiaan Jorgの本に載ってあるTwickel Castle所蔵のものや
「古伊万里への道」に載っている同じ絵付の器(かけら)の底の銘もやはり同じものです。

ちなみに清が興ったのは1630年代ごろですが、しばらくは漢民族との戦いが続き
満州族の王朝として定着するには時間がかかりますので、たしかに1680年ごろであれば
明・清が同時に存在していたといってもおかしくはないのですが・・・

銘だけみて、歴史と照らし合わせても面白い器ですね。

deshima cup 6

こちらはカップ。
見込みにも、オランダの煙突のついた家が。

deshima cup 7

カップの底の銘は、「太明年製」。これも上記のJorg博士の紹介したものと同じです。

deshima cup 8

では、カップの絵付けをぐるりと見てみましょう。

deshima cup 9
deshima cup 10
deshima cup 11
deshima cup 12
deshima cup 13

オランダは陸の高さが海より低いので、干拓地が多いそうです。
そう考えると、この絵付けも納得ですね。

もう一つだけ特筆したいことは、この1680-1700年ごろ造られた古伊万里は
他の時代に造られたものと異なり、器が欠けた場合、丸く欠けるのではなく
まるで噛み付かれたように欠けるようです。

上の4枚目の写真をご覧ください。
普通の欠け方と違っているのがお分かりになると思います。

他の時代に造られた古伊万里の欠けたあとと比べても
この時代だけ異なって特徴的だと思います。
他にもこのようなものがあるので、そのうち紹介していきます。

陶石が異なっていたのででしょうか・・・?

deshima cup 14

最後に、元禄時代に造られたものと、数十年後に造られたものと比較してみましょう。
元禄時代(あたり)の古伊万里がいかに優秀だったかがわかります。

ね。

deshima cup 15

遠目にもはっきりとわかる質の違い。
元禄時代に造られたものに比べれば、その後に造られたものとは
呉須の発色、絵付けの繊細さなどが比べ物になりません。

deshima cup 16
deshima cup 17

私は、もともと平戸焼や明治時代の香蘭社や深川製磁のコレクターだったのですが
こうやって輸出元禄古伊万里をみると、なぜこの時代のものだけ
非常に人気があるのかわかるような気がします。

そんなわけで、最近は柴田コレクションばっかり読んでいる今日この頃。

ブログ村に(まだ)参加しています。
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Category: 古伊万里

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